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ジュディハピ!短編 一宮蓮 × 平田加奈子(詰め合わせ.Ⅰ)

ED後の話です。
※基本的に会話文が主です。
 エンディング後の話が嫌いな方にはお薦めできません。
 エンディング後の話を現段階でも楽しめる方のみお読み下さいませ。
 本編のことは丸っと無視した内容の場合がありますのでご理解のほどお願い致します。


【注意】
 妄想が暴走して短編化しようと思ったけど、萌えシチュ書くだけで満足して短編にならなかったボツネタです。
 ここから煮詰めて短編に昇格する可能性もありますが、とりあえず現時点では滾った妄想を放出しているだけです。
 そんな簡単で短い作品でもお楽しみ頂ける方はどうぞ。






◆うっかり会長と加奈子が恋人になっていた場合
 会話場所:空き教室 コンセプト:会長の胸キュンを狙え!

「……嫌じゃねーのか?」
「何がですか?」
「妹や弟達のことばかり話してお前の相手があまり出来ていないことが、嫌にならないか?」
「どうしたんですか急に。誰かに何か言われたんですか?」
「……この間の休み、私用で出掛けようとしたら彩音に『クマ子ちゃんとデート?』と聞かれて気付いた」
「はぁ、なるほど。鶴の一声ならず彩音ちゃんの一声ですね」
「嫌だと思っていないか? たまの休みに外出しても彩音や瞬へのプレゼント選びに付き合わせているだけで、お前の希望は一度も聞いたことがなかった」
「わぁ、かなり今更な話題ですね。でもそんなことで嫌になんてなりませんよ」
「本当か?」
「だってそんな所もぜんぶ合わせて蓮先輩だから」
「……俺?」
「家族を大切にされている蓮先輩を好きになったので、それが原因で嫌いになんてなるはずがありません。彩音ちゃんや瞬くんの話しをする先輩を見るたびに『好きだなぁ』とは思いますけど」
「っ……」
「蓮先輩?」

 何か今、きゅんって音が聞こえたんですけど何の音でしょうか? という加奈子の問い掛けに、現在進行形で胸をきゅんきゅんさせている一宮が答えを返すことはなかった。




◆うっかり加奈子から告白してしまったことで付き合い始めた二人の場合
 場所:加奈子の自宅前
 コンセプト:加奈子→(←?)会長でシリアス系目指してみたい!(前編)

「今日はなかなか有意義な時間が過ごせた。気が向いたらまた誘ってやるよ」
「……それはとても嬉しいです、ありがとうございます」
「見送りは必要ないからさっさと家に入れよ。じゃあな」
「はい、送って下さってありがとうございました」

 久々のデートが終わり、簡単な別れの言葉を告げたあと妹達に『今から帰る』と電話しながら足早に去っていく恋人の背中を見つめてポツリと一言。

「今日、私の誕生日だったんだけどなぁ…… 」
< br> 頑張って普段よりおしゃれをして、少しの期待を込めて今日のデートに臨んだ。
 だけど行き先や話題はいつも通りで、最初から最後まで恋人の頭の中に自分が浮かぶことなんてなかった。
 それは告白をした時から分かっていたことだけど、せめて今日の格好を褒めてくれる一言ぐらいは欲しかったな、と思うことすら贅沢なのだと思い知った。




◆うっかり加奈子から告白してしまったことで付き合い始めた二人の場合
 場所:前のデートで行った駅前の大型ショッピングモールへ向かう道中
 コンセプト:加奈子→(←?)会長でシリアス系目指してみたい!(中編)

 帰宅しようと思って昇降口で絵理とお喋りをしながら靴を履き替えた直後、蓮先輩に捕まって強制連行された。
 絵理は私達が付き合っていることを知っているから少しビックリした程度だったけど、他の生徒の視線が痛かった。
 突然現れた理由を尋ねると、不機嫌そうに電話に出なかったとこを指摘された。そう言えば音が鳴らないよう設定したままだった。

「すみません。先輩から迎えに来て下さるなんて、かなり大事な用事だったんですよね?」
「まぁな。何せ誕生日プレゼントを買いに行く予定だからお前が居なくては意味がない」
「えっ……プレゼント? ほ、本当ですか!?」
「お前をわざわざ呼び出そうとするのだから少し考えれば分かるだろう?」

 沈んでいた気持ちがパァっと一瞬で明るくなって浮上する。
 その日じゃなくても良かったのだ。こうして遅くなっても普段と変わらぬ態度で、でも私を想ってくれていると感じられる瞬間があるなら幸せになれる。
 嬉しくて嬉しくて、でもその気持ちとは裏腹に謙遜する言葉を口にしようとする私。
 それでもきっと先輩はこの態度を変えず『素直に甘えておけ』と言ってくれるだろうと信じて疑わなかった。

 だから、次に蓮先輩が告げた言葉を頭が処理するまでの時間が必要になってしまった。

「お前なら彩音の好みをよく知っているから安心して任せられる」
「……え?」
「この前の休日に行った店があるだろう? 今日はそこに向かうぞ」
「――……もしかして、彩音ちゃんの、お誕生日、ですか……?」
「当たり前だろ。瞬のプレゼントになるような物はあの店には置いていない」
「あはは、そうですよね。変なことを言ってすみませんでした」
「フン、俺は優しいから許してやるよ。……そう言えばお前の誕生日はいつなんだ?」
「……もっと、ずっとずっと先です」
「そうか。誕生日が近付いたら言えよ? 菓子の一つぐらいなら買ってやっても良い」
「ありがとうございます。その気持ちだけで十分です」
「……?」
「この間の店で選んでくれば良いんですよね? 彩音ちゃんの希望はあるんですか?」
「ああ、欲しいと言っていたものはメモしてきた。この中から選んでやってくれ」

 ついでかもしれないけれど、誕生日を知ろうとしてくれた事実だけで良い。
 本気かどうかは分からないけど、例え小さな飴玉一つでも先輩に貰えるなら大切にできる。
 一方的でしかなくて、私ばかりが先輩を想う恋は辛くて辛くて仕方がないけれど。それでもこの人が大好きだから私が必要とされる内はまだ頑張れる。

 そう思って、心の中で切なさに涙を流す自分を必死で隠した。
 私の想いが、いつか本当に大好きな人へ届きますようにと小さな小さな希望に縋りながら――。




◆うっかり加奈子から告白してしまったことで付き合い始めた二人の場合
 場所:大型ショッピングモールからの独りぼっちの帰り道
 コンセプト:加奈子→(←?)会長でシリアス系目指してみたい!(後編)

 一宮の妹へのプレゼントを手に入れてほくほく顔で去っていく恋人の後ろ姿を悲しそうに見つめる加奈子。
 自宅まで送られもせず、空が暗くなり始めた時間帯にトボトボと一人で歩く帰り道。
 偶然通り掛かった、私用で外出していた樹里先輩の乗る車が脇に止まり中から樹里先輩登場。
 こんな時間にどうしたの? 危ないから送ってあげるわ、と心配してくれる樹里先輩の優しさに何かが耐え切れなくなってボロボロと泣き出す加奈子。
 その後、加奈子から詳細を聞きだした樹里先輩と協力者の絵理が一宮に色々やり返す。

 ※という所まで考えて、オチが思い付かなかったので強制終了。その内これ短編化すると思います。
  これ一回二人を別れさせて、もう一回くっつく展開も非常に美味しいと思ってしまいました。




◆うっかり加奈子の逆鱗に触れるようなことを言ってしまった会長の場合
 場所:空き教室 コンセプト:たまには会長も怒られればいい! 加奈子に泣かれて困ればいい!

 パァン、と乾いた音が二人しかいない空き教室に響いた。
 叩かれた人物はじわじわと広がる頬の痛みに気付き、やっと自分が叩かれたのだと理解した。

「っ……この俺を引っ叩くなんて良い度胸――、」
「ひ、っく、う……」
「お、おい? 何で叩いた方のお前が泣いてるんだよ」
「うぅ~……っ、痛いです、も、何これ、やだぁ……」
「手が痛むのか? 見せてみろ」
「ごめんなさい、叩いてごめんなさっ……」
「今のは俺が悪かったからお前が怒って当然だ。俺は痛くないから気にするな。だから泣きやめ、な?」

 次から次へと涙を流し、それでも謝ることを止めない少女に、頬を叩かれたはずの男は必死で懇願した。
 あやす目的で抱きしめた身体が思いの他小さくて細いことに気づき、積もる後悔の気持ちと一緒に何故か胸の奥が熱を持った。
 とりあえずは、この腕の中の少女が落ち着くのを待ってもう一度謝ろうと一宮は心に決めたのだった。



 ※他人の横っ面なんて引っ叩いた事がないので自分の行動にビックリな加奈子。
  叩いた手も痛いし、無神経な会長に傷つけられた心も痛い。だから泣きじゃくる。
  それを目の当たりにして自分が何を言ってしまったのか思い出し、加奈子を泣き止ませるために必死になる会長。
 意外とアリだなコレ……。




 1って意外に色んなシチュ書き易いです。
 とりあえず真ん中あたりにあるシリアス話は時間のある時に短編化したい。
 一番上は『胸きゅんシリーズ』、一番下は『涙シリーズ』で他のキャラ書いても面白そうですねぇ^^
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